FAQ
よくあるご質問
当サイトに過去お客様よりお問い合わせいただいた内容を掲載しています。ぜひご覧ください。
超硬の特性について
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超硬合金とセラミックの違いは何ですか?
セラミックスの硬度は地球上で最も硬い鉱物であるダイヤモンドに迫る硬さを持ちます。
ダイヤモンドの硬度を10とすると、セラミックスは硬度9以上を示し、タングステンなどの超硬質金属よりも高い硬度を持ちます。
また、成分の違いによって超硬合金の場合は重量が重くなるという特徴もあります。
ただし超硬合金はタングステンカーバイド(WC)の粒子や、結合材の配合量、微量添加物によって、さまざまな特徴をもつ超硬合金をつくりだすことができますので、多くの材種からベストマッチの材種選定が可能です。 -
超硬とサーメットの違いは何ですか?
超硬とサーメットはどちらも金属の炭化物や窒化物の粉末を金属結合剤と混合させて焼結した複合材料です。
ただし超硬合金が主成分の炭化タングステン(WC)を、主にコバルト(Co)やニッケル(Ni)で結合したものであるのに対し、
サーメットは炭化チタン(TiC)や炭窒化チタン(TiCN)などのチタン化合物をニッケル(Ni)やコバルト(Co)などで結合したものです。
つまり主成分の違いが超硬とサーメットの違いであるといえます。
詳しくはこちら: サーメットとは?用途や歴史、メリット・デメリットなど徹底解説 -
超硬とハイスの違いは何ですか?
超硬合金は硬度が高く、耐熱性や強度に優れた合金です。 一方のハイス鋼は超硬合金と比べると強度や耐熱性は劣るものの、耐衝撃性は上回ります。 両者は原材料・製法が異なるため、コストの面でも大きな差があります。 使用する場面や導入後の買い替えのタイミングなどを考慮して、適した方を選びましょう。
詳しくはこちら:超硬合金(超硬質合金)とハイス鋼(高速度鋼)の違いは?利用に適した場面も紹介! -
超硬合金の弱点は何ですか?
一般的な鉄合金と比較すると、靱性(ねばり強さ)が低く、刃先が欠けてしまう・剥離するといったような現象が起こることがあります。
また、比重が鉄の約2倍ありますので、重量が重くなることがデメリットとなる場合もあります。 -
超硬が割れる原因は何ですか?
超硬材料は、金属材料に比べて熱膨張率が違います。 このため、焼きばめ/冷しばめされた製品は、
使用温度が設計値と異なり著しく高い(低い)場合、割れが発生する事があります。
また、硬度が高い超硬合金を使用する際には、大きい衝撃がかかると割れなどの問題が発生する場合もあるので破壊靭性値にも注意して選定していく必要があります。 -
刃物に使われている超硬とは何ですか?
被加工材やその厚みなどによって選択すべき超硬合金の材質は変わりますが、一般的に刃物として使用する場合は、
切れ味重視や、チッピング対策を考えて、タングステンカーバイド(WC)の粒子を細かくした超微粒子超硬合金を
選定することが多くあります。 -
超硬工具を使うメリットは?
超硬は、高温時の硬度低下が発生しにくい特徴があるため、切削時に工具が高温になりやすい高速での切削においても、
性能が低下しにくい点がメリットとなります。 -
超硬材の硬度はどのくらいですか?
硬度はHRA88~92が一般的です。
硬度が高いと耐摩耗性は高くなりますが、耐衝撃性は悪くなり、欠けやすくなります。 -
超硬の主成分は何ですか?
超硬合金の主成分はタングステンカーバイド(WC)になります。これをコバルト(Co)やニッケル(Ni)で結合したものが超硬合金です。
それらにクロム(Cr)などの微量添加物を加えてさまざまな特徴を持った超硬合金をつくりだしています。 -
変質層の厚みにCo量とWC粒径が影響している理由は?
Coの量が多くなれば、融点の低いCoが多く溶けるので、変質層が厚くなると考えられています。
また、WC粒径が小さくなると、体積効果により溶解しやすくなり変質層が厚くなっているものと考えています。 -
体積変化50%とありますが?
焼結時に圧粉された素材とはいえ、中には空気や粒子同士がぶつかっている隙間があります。
これが焼結される事で、コバルトが液状化し、さらに毛細管現象によってタングステン粒子を引き寄せることで体積50%の収縮が起こります。 種類の異なる粉末粒の接触部では混じり合って均質になろうとしたり、化合物をつくろうとする力も原子の移動を引き起こします。 -
腐食による変化は?
20年前の超硬合金を調べたところ20ミクロン程度の腐食がありました。
腐食は表面だけに発生するため、再加工より除去できます。
しかし環境によっては取れない場合がありますので、0.1mm以上の再研磨を推奨します。
研磨後に保管する場合は加工液は完全に除去し乾燥させてから、防錆紙で包装してください。またはアルミナ紛を塗布する等の処理をしてください。 -
超硬製品の保管方法は?
【超硬素材の場合】
温度は常温であれば問題有りません。(コバルトが300℃以上で酸化しますのでそれ以上は不可)
湿度は錆びの原因になりますので、できるだけ湿気のない乾燥状態を推奨します。
【完成金型の場合】
超硬は加工中の研削液や潤滑液、その他水分等で腐食する可能性があります。
また、研磨面やラップ面は保管状態が悪い場合は数日で腐食し、強度低下を招きますので防錆油、防錆紙で保護をしてください。 -
熱伝導率による変化は?
Co量により変化するものです。Co量が少ないほど熱伝導率が高くなります。
一般的に、熱伝導率が高いほど熱の逃げが良く摩擦熱を抑制します。 -
硬度と強度の関係は?
硬度は単純摩耗に影響し、硬度が高いほど耐摩耗性が高くなります。
しかしながら、摩耗は硬度だけでなく、ワーク材の材質によっても凝着により変化します。
また、ワーク材の厚みによっても寿命が変化しますので、超硬合金の材質選定には、使用される環境や加工方法を考慮する必要があります。
強度は、抗折力のような曲げ強さや衝撃強度等様々な因子がありますので、それぞれに考慮した材質選定が必要となってきます。
超硬材種選定について
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A10Wは電気加工前提として、使用を検討するべきでしょうか?
電気加工を含む場合、A10Wのご使用が安心と思われます。
微粒子合金に粗粒子合金を混ぜることにより亀裂伝播を阻止し、Co量を少なくすることで変質層厚みが減少しますので、ワイヤ-放電加工に推奨します。 -
超硬で一番摩耗の少ない材種は?
アブレイシブ用超硬SS種があります。
SS13はHV2450、SS15はHV2200の硬度となります。
ただし、靭性が極端に低いため、低負荷でのご使用をおすすめします。 -
ステンレス材のプレス加工に超硬を使用しているのですが、SPCC材に比べ摩耗が早くパーツがもたない。
ステンレス材は硬くて粘りがあるため、摩耗、チッビングが早くなります。
したがって靭性・耐熱性に優れ、かつ硬度の高いKX01を推奨します。 -
ワイヤーカット、放電加工機で、微粒子、超微粒子超硬パーツを仕上げているのですが、使用時にチッビングが多発し困っています。
放電加工用合金A10Wをお試しください。
微粒子超硬KD20の抗折強度を維持し、放電時の耐熱クラック性を向上させております。 -
純鉄、純銅、ニッケル系のワークには?
寿命が短くなる原因は、超硬に含まれるコバルトとの親和性です。
当社では親和性をおさえたMC20が好評を得ております。
ご相談・お問い合わせフォームよりご連絡お待ちしております。 -
材質C5191・C5210(リン青銅)、C1020(純銅)に於いて、カット及び曲げ加工で耐チッピング性・耐摩耗性に優れた超硬は?
実績1 C5191・C5210(リン青銅) KD20
実績2 C5210コネクター抜き金型 ダイ:KD40 パンチ:KD20 ストリッパー:G4
実績3 C5210コネクター抜き・曲げ金型 EF01
実績4 C1020(純銅) MC20 -
パンチ、ダイ、ストリッパーに推奨する材種は何ですか?
条件によって違いますので、一概には言えません。ユーザーによって色々です。
パンチ EF10、ダイ KD20などが比較的多く使用されています。
ダイの切刃及びストリッパーなどワイヤー加工の場合は、超微粒子合金は不向き(電解腐食など)なケースもありますので、まずはご相談ください。 -
高速プレスで寿命を延ばしたい
切り刃のラッピングをお薦めします。
面粗度を上げる事により滑りを良くし摩耗を緩和します。
弊社では異形状も砥石ラップを行う事で精度を保持したまま0.3S以下の面粗度を約束します。
加工方法について
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軟質金属の焼き付きについて
金型に金属が凝着(付着)した状態で使用していると、摩擦熱が発生して金属の一部が溶融し表面に焼き付きが発生します。
そのため軟質金属ほど凝着・焼付きが発生しやすいです。
凝 着:2種類の金属固体が原子間間隔程度に接近した時に生じる結合
焼付き:凝着や溶着により、摩擦係数が急増した状態
親和までのメカニズムは[1]凝着⇒焼付き⇒親和 [2]焼付き⇒親和 -
放電加工の変質層とクラックの違いは?
いずれも放電加工時の熱エネルギーにより発生するものですが、変質層はCoやWC粒子が溶解し凝固してできた層で、クラックは、放電時の熱衝撃や溶解凝固収縮時の応力により発生した亀裂です。
変質層は、加工表面からある一定の厚みで生成しますが、クラックは、表面だけではなく母材内部にまで進展する場合があります。 -
加工の際、超硬はマグネット固定ができますか?
超硬は磁性体ですが、磁性が弱くマグネットチャックは危険です。
バイス、当て金、ボンド接着での固定をお願いします。 -
超硬パーツにタップをつけたい
直タップをおすすめいたします。焼結前に収縮を見越してタップ加工を行います。
放電タップやブッシュロー付けに比べ強靭です。
ただし、ピッチ精度が必要な場合は放電タップもしくはブッシュロー付をおすすめします。
その他
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超微粒子超硬は納期がかかりますか?
そんな事はございません。
当社では超微粒子合金EF種のライン化により、他の材種とさほど変わらない納期でお届けしています。 -
短納期を希望します。
超硬素材では各材種毎にブロックを常備しています。また、すぐにカッティングしてご使用いただけるよう、2面の研磨を施した物がございます。 成形素材も即日焼結体制を確立しつつありますので、ぜひお問合せください。
完成パーツ、冶工具はブロックからの切り出し加工で短納期対応をしております。 -
ロット管理はどのように行っていますか?(超硬組織確認の頻度は?)
炉の中にテストピースを入れ、組織、硬度など確認しています。
粉末完成時はロットごとに確認します。製品焼結時は外観による状態確認と、抜き取りによる組織確認を行います。
超硬素材・超硬加工 ソリューションナビを運営するエバーロイは、
素材選定・開発~精密加工、完成品提供までの一貫したソリューション提供により、
皆さまの課題を解決します。
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