伸線加工における早期摩耗の改善
お客様の課題・ニーズ
SKD61を使用した硬鋼線用ローラについて新しい加工条件の検討を行っているが、早期の摩耗と金型の破損を生じるため当社へ相談を頂きました。
提案内容・効果
【材質変更と摩耗寿命結果】①SKD61⇒G5:寿命4倍 破損 ②-1 G5⇒G3 :寿命(SKD61x5倍:破損)、②-2:G5⇒KD20 寿命(SKD61x5倍:摩耗)この製品は当社で加工まで行っております。
SKD61金型の摩耗状態は、過負荷がかかる箇所で組織が破損、変形を生じていた。ワーク材の硬度も高く、破損の状態から金型に対して非常に強い負荷がかかっていることが推測された。寿命改善目的で硬度と靱性のバランスがとれた超硬材種G5を採用いただいた結果、寿命がSKD61の4倍まで延長した。金型は破損により寿命に至り、原因は凝着摩耗進行後の表面の粗粒子の脱落痕の穴への応力集中による。さらなる改善として材種G5に対して、①凝着摩耗改善目的でCo量が少ない材種G3と、②粗粒痕影響の軽減目的で粒子径の小さい材種KD20の並行評価を実施した、両材種とも寿命がSKD61の5倍まで延長したが、材種G3は破損により、材種KD20が摩耗による寸法変化で寿命に至った。
通常の摩耗事例では、材種G3,G5種の方が材種KD20よりも破壊靭性値が高く、また組織中に含まれる粗いWC粒子(数μm)が表層に楔を打ち込んだような形で残留し組織を保護する形に作用するが、今回の様に負荷が特に高い条件ではそれらWC粒子が脱落し、脱落痕を起点とした破損が生じた。
当社のサービス
超硬素材・超硬加工ソリューションナビでは、様々な超硬素材を取り揃えております。耐放電加工ダメージに特化した材種も多く取り揃えておりますので加工条件の変更なしに寿命改善も実現することも可能です。そのほか様々な課題にあった素材選定を行うことが可能です。
超硬素材の長寿命化なら当社までお問い合わせください。
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